焼酎を飲むタイミングっていつ? そんな人にも知って欲しい。 焼酎の飲み方・楽しみ方は無限大!
焼酎好きが集まるお店だからこそ分かる。
今回は鹿児島中央駅東口横のLi-Ka1920 1階にある「長島大陸食堂 TAGIRUBA」の
花峯大樹さんに美味しい焼酎と、それに合う料理についてお話を伺ってきました!
焼酎のパーシャルショット?
《パーシャルショット》とはボトルごとキンキンに冷やして飲むこと。
木樽貯蔵で長期熟成された奄美大島開運酒造、奄美黒糖焼酎の「紅さんご」
40度もあるこの「紅さんご」をキンキンに冷やすことで、アルコールが和らぎ、香りと味わいがシャープになるので度数を感じず飲めるようになるのです。
注ぐと、とろっとしていてほんのり樽で熟成された色も感じることができます。時間が経つと、閉じ込められていた香りがさらにふわっと広がるので変化も楽しめます。
黒糖を使用し、製造工程が似ていることもあり海外では「和製ラム」とも呼ばれている「紅さんご」。黒糖と同じトーンの華やかな甘さのものを合わせることがポイントで、
インパクトが強いこの焼酎は、旬の果物のジャムとはちみつ、2種のチーズを使った「自家製チーズ豆腐」が合う!濃厚な自家製チーズにはちみつという組み合わせなので、お互い存在感が出て◎
また、グイっと飲むよりもちびちび飲めるので、食中というより、食前もしくは食後にお連れ様とゆっくり話もしながら楽しめるそうです。
度数が高めの焼酎でも、ボトルごと冷凍すると、飲みやすくならしいです。
ウッディーでスパイシーな炭酸割り
洋酒のような見た目のこちらも本格焼酎。「あらわざ」で有名な本坊酒造で造られている、「屋久杉Yakushima Jisugi Cask Aging」
他の樽酒と違うのは「世界自然遺産の島 屋久島」の屋久杉で熟成され、地産にこだわった焼酎で、ソーダ割にすることで、最大の特徴の他では味わえない爽やかな香りを楽しむことができ、なおかつ肉料理の油をさっぱりさせてくれるので、「若鶏の一夜干し」がおすすめ。
特に「若鶏の一夜干し」は自家製スパイスにつけ、干すことで肉の旨味を凝縮し非常に強い味になっているので交互に口にすることで、飽きずに食べ勧めることができます。“ごきげんどり”という相性で呼ばれており、カリカリっとした食感で、お好みでレモンを絞ったり柚子胡椒をつけたりと味変も楽しめるのでソーダ割りにぴったり。
樽のふくよかな香りも広がり、少し大人な味わいは
普段は断然「ハイボール!」という方にもおすすめ。
他にも、グラスをワイングラスに変え「トワイスアップ」でも◎
BARでも提供している飲み方だそうで、お酒とお水を1:1で割る。常温がポイント。36度と少し高めの「屋久杉Yakushima Jisugi Cask Aging」ですが、味わいが感じやすい飲み方です。
自宅でもBARのような雰囲気を味わえそうです。
究極のお茶割り
知覧醸造の「知覧Tea酎」は茶葉を使用するという新しい発想から生まれた焼酎で、芋焼酎を作る工程でお茶を入れていますが、見た目は透明なのに芋の旨味とお茶の香りがふわっと香ります。
今回は、その特性をさらに活かすために同じ知覧茶で割ることで、ワントーンあがった味わいで気品ある究極のお茶割りに。知覧茶100%です!!
「知覧Tea酎のお茶割り」におすすめしているオススメ料理は、
茶ぶりのタタキとろろ。
鹿児島の長島で、お茶を食べて育った名物の「茶ぶり」に合わせ、食感、味をより一段階噛みしめてもらい、酒のあてとして楽しめるように刺身ではなく、タタキとろろにしているそう。
元々、鹿児島には芋焼酎を緑茶で割って飲むという文化が他県と比べ薄いそうですが、鹿児島はお茶の生産量日本一ということもあるので、鹿児島のお茶を焼酎でも楽しめる飲み方を試してみてください。
芋の香りのあとに、お茶の程よい渋さが広がるのでミルク割りにすると、抹茶ミルクのような味わいでカクテルのようにもなるそうです。
冷めても美味しいお湯割り
持った時、ちょうど良い温度のグラス。
「タギルバ」では焼酎の入れ方に非常に力をいれており、その中でもお湯割りは特にこだわりがあるそうで、温度が下がったとしても、味にブレがない、冷えても美味しいお湯割りをいただけます。
これは、グラスにお湯を注ぎくるくると回して温めるというひと手間を加えることで、持った時のなじみ方が違うとのこと。
今回は佐藤酒造の「黒さつま」
〈黒〉の文字が印象的なボトル。有名な「佐藤」の先駆けとなった焼酎で、昔から地元でも愛されています。黒麹を使用しているので、深みとコクがあり、特におすすめしたいのがお湯割り。ふわっと香りがたち、究極の日常酒、晩酌酒です。
こうして、ひと手間かけてできた「黒さつまのお湯割り」は食中酒としてまさにいつまでも楽しめます。1杯目からお湯割りで飲む方は少ないと思いますが、その中でお腹がちょっと落ち着いたときに、お湯割りと一緒に食べて欲しいのは「茶ぶり大根」
2日間じっくり炊きこんで作り上げた「茶ぶり大根」を箸でちびちびつつきながら、会話を楽しみながらお酒を楽しむ為の「究極の組み合わせ」です。
茶ぶり大根のあったかく包み込むような味わいと、“あったかい”黒さつま。
10年以上の人気名物料理として、福岡や県外からも「茶ぶり大根」を求めてくる方も多いそうです。
大人のアフォガード
種子島にある蔵元・高崎酒造の鹿児島限定の焼酎「しま華蜜」ラベルもデザインも焼酎も女性の方が造った焼酎で、糖度16度以上の種子島の安納芋とポリフェノールがたくさん含まれた紫芋を使っていて、安納芋のねっとりとした甘さと、紫芋のフルーティな味わいがブレンドされたもので、特に女性の方に人気で芋焼酎が苦手な方でも飲みやすいのだそうです。
そんな「しま華蜜」をアイスクリームにかけて「アフォガード」
バニラアイス・安納芋のアイスにかけていただきます。
安納芋を使った焼酎なので、同じく安納芋アイスを組み合わせることにしました。「蜜芋」と別名が付くほどの芋だけに、通常の組み合わせよりも一段階上の美味しさを堪能できます。
食後の〆に「甘いものが欲しい、でもそこまで甘くない方がいい」、「もう一杯最後に飲むか、デザートにいくか」と感じたことありませんか?
芋焼酎とバニラアイスって実は非常に相性がよく、まさに大人だけが楽しめる高級デザートになるのです。
鹿児島でも1箇所の酒屋でしか販売していないため、県外の方にも興味を持ってもらえる焼酎のひとつ。
バニラアイスの場合は、「しま華蜜」をストレートに楽しむことができ、安納芋のアイスと合わせると、味がまとまり、安納芋の甘さを存分に楽しめます。
バニラアイスと安納芋のアイスを食べ比べてみるもの面白い。
さらに、焼酎を温めてからかけると、また変わった楽しみ方ができます。
新しい〆となりそうです。
花峯大樹さんについて
お話を伺った大樹さん。
焼酎好きになったきっかけは、鹿児島を離れ、20歳の誕生日に東京のお店で飲んだ焼酎に衝撃を受け、興味を持ったとのこと。その後、焼酎の蔵元で仕事をし、ゆくゆくは自分で焼酎を造りたいという思いから鹿児島に帰ってきたそうです。「それぞれの蔵元の特徴を伝え、オススメの飲み方をこれからも提案していきたい」と語ってくださいました。焼酎のことなら何でもお尋ねしたくなるお若いのに知識豊富な「焼酎博士」です。
「長島大陸食堂 TAGIRUBA」
焼酎も豊富で蔵元さんとの交流も深いスタッフさんがいらっしゃいます。鹿児島中央駅に隣接している立地柄、若い世代や観光客も多く訪れるお店。
焼酎の飲み方、それぞれのメニューに合う焼酎や飲み方もアドバイスしてもらえるお店です。
長島大陸食堂 TAGIRUBA
〒890-0053 鹿児島県鹿児島市中央町19-40Li-Ka1920
TEL 099-201-3318
営業時間11:30~23:30 定休日年中無休
※Li-Ka1920の休みにより変更あり