鹿児島大学近くで毎夜学生や地元常連客で賑わいを見せるのが、ホルモン焼・炭火焼のやまやです。
初代・山本純一さんが26年前に脱サラ後、手頃な価格で炭火焼きを楽しんでもらいたい、とこの地でやまやを創業しました。

現在も続く卓上ごとに置かれた七輪でホルモンや肉を焼くスタイル。焼肉と言えば牛が定番の中、手頃な豚で焼肉を提供する店は当時鹿児島では珍しく、あっという間に人気店となります。
「ラッキーだったよね」と軽やかに笑う山本さんですが、ホルモンは下処理が肝心で非常に手のかかる素材。
お客様に少しでも安く美味しいものを提供したい、と早朝から仕込みに励む姿勢がお客様にも伝わっているからこそ今日に至るまで人気が続いていると言えます。

創業当時から壁面に掲げられているメニューにずらりと並ぶのは、自慢のホルモン。いずれも手頃な価格で、選ぶ楽しさとともに新鮮素材をご堪能いただけます。
ホルモン初心者や初めてご来店の方には、お店からその日のおすすめを選んでいただくことも可能。
「ここはどんな部位？」など、スタッフとの会話も楽しみながら、自分好みの一皿を見つけてみてはいかがでしょうか。

来店客のほとんどが注文する人気のメニューが「仔袋刺身」。
軽くボイルした仔袋を特製のみそダレに絡めていただく刺身は、厳選された仕入れ先からの新鮮素材を扱うやまやだからこそ提供できる一皿。
なんとも言えない絶妙な歯応えは、焼酎との相性も抜群。箸もグラスも止められない逸品です。

初代が切り盛りしてきたやまや。2021年春には娘婿である安永守さんがその味と暖簾を引き継ぎます。
初代が積み上げた歴史と信頼をもっと大きくできるように、と、新たな気持ちで変わらぬ味を守る決意を語ってくれました。

いつ来ても変わらぬ味、そして初めてでもどこか懐かしい温かい雰囲気のやまや。
いつでも帰って来られるように、カウンターにずらりと並ぶ焼酎キープボトルに自分の一本を加えたくなる老舗の名店です。