豊かな自然の恵みと想いを受け継ぐ老舗蔵
鹿児島県さつま町は、鹿児島県北部の内陸地域に位置し、竹材やタケノコ生産が盛んな山間の地域です。
小牧醸造株式会社はこのさつま町に明治の頃より創業しました。
近くには鹿児島県北部最高峰の高さを誇る紫尾山もあり、そこから流れる伏流水は超軟水でとてもまろやか。
この自然の恵みをふんだんに利用して、小牧醸造は焼酎造りに取り組んでいます。
小牧醸造は、水だけでなくさつまいもなどの素材にもこだわります。
生産者の顔が見える素材をモットーとし、生産者との連絡を密に取って、焼酎造りに欠かせないさつまいもなどの生育状況の把握も大切にしています。
素材選びに心を砕くのは、創業当時からの想いを受け継いでいるからー
その「想い」とは、小牧の本格焼酎を通して、酒屋・農家・飲食店・愛飲いただく方々全ての心と体が豊かで幸せになること。
明治の創業から幾度とない自然災害などに見舞わられながらも、和甕などの設備や製法を守り抜いてきたのは、この想いを伝えたいという蔵人たちの熱い気持ちがあってこそ、なのです。
伝統を守るだけでなく、時代に合わせた進化も大切に
代表銘柄「小牧」「伊勢吉どん」の変わらぬ味わいを守りつつも、小牧醸造は常に進化を止めません。
創業当時から自然環境も変わっていることから、安定した酒質を守るための試行錯誤・チャレンジを繰り返しています。
そのような新たな挑戦の中から誕生したのが「一尚シリーズ」です。
小牧醸造100周年の記念に誕生した「一尚シルバー」は創業当時から現存している麹と酵母を使い、これまでの焼酎にない「ミルキー」な味わいを実現しました。
その後、焼酎としては珍しいビール酵母を使った「一尚ブロンズ」も誕生しました。
「一尚シルバー」と「一尚ブロンズ」は進化を止めない小牧醸造のスピリッツが昇華された一本です。
焼酎造りの伝統を若い世代に、子どもたちに
小牧醸造が力を入れるのは焼酎造りだけではありません。
同じさつま町にある堀之内酒店と「薩摩心酔会・19歳の焼酎プロジェクト」を立ち上げ、20歳の成人式で初めて飲む焼酎造りに地域の19歳が取り組む企画を実施。
2020年には七期を迎え、今では19歳だけでなく地域ぐるみでのイベントに成長しています。
また、伝統文化産業としての焼酎造りについて、次世代を担う若者・子どもたちに関心を持ってもらいたい、それには「かっこいい」大人を見せよう、という想いから、蔵人のユニフォームを一新。
クラッシックな大人のワーキングスタイルで統一された蔵人の姿と、明治以来の歴史を経た蔵のビジュアルは、さながら映画のワンシーンのようなインパクトに「焼酎蔵」の既成概念を覆されます。
歴史を継承しながらも、未来への一手を休めない小牧醸造。これからの一本に期待が高まります。